連続式熱分解装置

難処理材料を「廃棄物」から「資源」へ

TAKMITEC連続式熱分解装置による新しいサーキュラーエコノミー
湿潤バイオマスからミックスプラスチック、FRP、熱硬化性樹脂まで。熱分解後の生成物の活用を含め、資源循環の出口まで設計します。

サーキュラーエコノミーの新たな選択肢

現在、サーキュラーエコノミーを検討する上で、バイオ炭などの二酸化炭素貯留型素材の活用や、ミックスプラスチック・複合材料など、従来のマテリアルリサイクルでは循環が難しい材料の資源化が重要なテーマとなっています。

しかし、実際の製造現場や廃棄物処理の現場では、単一素材だけが排出されるとは限りません。プラスチックと金属、ガラス、繊維などが組み合わされた複合材料、FRP、熱硬化性樹脂、接着剤や塗料が付着した材料、複数種類の樹脂が混在したミックスプラスチックなど、分離・選別が難しく、再生原料として利用することが困難な材料が数多く存在しています。

また、バイオマスについても、水分を多く含むものや腐敗しやすいものなどは、乾燥や前処理に大きなエネルギーとコストを必要とします。 エコノロジーブレイン株式会社は、TAKMITEC株式会社のパートナーとして、こうした難処理材料に対応する連続式熱分解装置の販売と、熱分解後の生成物まで含めたサーキュラー利用方法の構築に取り組んでいます。

TAKMITEC連続式熱分解装置とは

TAKMITECの連続式熱分解装置「TTBK-1000」は、湿ったバイオマスからプラスチック混合廃棄物まで、フィーダーへ投入できるサイズに粉砕することで、連続的な熱分解処理を行う装置です。

独自の内部構造によって乾燥と熱分解を同時に進行させることができ、材料が熱分解を開始すると、材料自身が持つエネルギーを利用しながら熱分解を促進する二重炉構造です。24時間の自動運転にも対応できる設計となっています。

従来の炭化炉・熱分解炉では、原料の乾燥、投入、炭化、取り出しなどをバッチ単位で行う方式も多く、処理量を増やすためには作業負担が大きくなる場合があります。TAKMITECでは、これを連続処理・自動化可能なシステムとすることで、廃棄物処理設備だけではなく、資源循環を目的とした生産設備として活用することを目指しています。

主な特長

  • 湿潤・腐敗したバイオマスにも対応し、乾燥と熱分解を同時に進行
  • バイオマスとプラスチックが混在する材料も検討可能
  • FRP、熱硬化性樹脂、塗料・接着剤付着物、金属・ガラス複合材などに対応
  • ほぼ無煙で、臭気・ダストの抑制に配慮した設計
  • 温度を制御しながら連続処理し、用途に応じた炭化物の製造を検討可能
  • 現行モデルは系列の処理ラインを備え、比重程度の原料で概ね24時間トンを想定
  • 炭化温度は470~760℃の範囲で設定可能
  • 将来的には排ガスの熱エネルギーを利用する発電ユニットもオプションとして検討
バイオマスから難処理プラスチックまで

TAKMITEC連続式熱分解装置の大きな特徴は、対象となる原料の幅広さです。例えば、籾殻などのバイオマスについては、連続的に炭化することで、バイオ炭としての利用を検討できます。

一方、プラスチック系材料では、次のような一般的なマテリアルリサイクルでは処理が難しい材料についても、熱分解処理を検討できます。

  • ミックスプラスチック
  • 複合フィルム
  • 海洋漂着プラスチック
  • FRP
  • 熱硬化性樹脂
  • 塗料・接着剤を含む材料
  • 金属・ガラスなどとの複合材料
  • 塩ビを含む材料

複合材料については、熱分解後に残った金属やガラスなどを出口側で分別することも想定しています。

ご確認ください
投入物の種類、組成、水分、形状などにより、前処理条件や処理結果は異なります。また、排出ガスの性状と設置地域の基準に応じて、追加の排ガス処理設備が必要となる場合があります。事前の原料評価と試験を行った上で導入条件を検討します。

「処理する」だけでなく「次に何へ使うか」

エコノロジーブレインが重視しているのは、熱分解装置を販売することだけではありません。重要なのは、「その材料を熱分解した後、何に利用するのか」という出口まで設計することです。

例えばバイオマスの場合には、単純に減容・焼却するのではなく、炭素を固体として残し、バイオ炭としてコンクリート、アスファルト、樹脂複合材料などへの利用を検討することで、炭素をできるだけ長期間固定するサーキュラーシステムへ発展させることができます。

また、プラスチックや複合材料についても、熱分解によって有機成分を除去し、残存する炭素分、金属、ガラス、無機物などについて、再利用可能性を個別に評価します。

バイオ炭によるカーボンストレージ

特に注目している分野が、バイオマスを炭化して得られるバイオ炭です。

植物は成長過程で大気中のCO₂を吸収します。しかし、その植物をそのまま焼却したり腐敗させたりすると、固定されていた炭素の多くは再び大気へ戻ります。これに対して、バイオマスを適切に炭化して炭素を安定した形で残し、その炭化物を長期間利用できる材料へ組み込むことで、炭素を大気へ戻りにくくすることができます。

TAKMITEC装置では、例えば籾殻の場合、約40分での炭化が可能とされ、温度をコントロールしながら連続処理できます。今後、単なる廃棄物処理ではなく、CO₂を固定する材料を製造する設備という視点からも活用可能性を検討していきます。

熱分解装置+素材開発でサーキュラーを実現

難処理材料のサーキュラー化には、万能な一つの方法があるわけではありません。まず、マテリアルリサイクルできるものはマテリアルリサイクルする。分離・再生が困難なものについては、熱分解など別の方法を検討する。そして熱分解後に得られた炭化物や無機物について、再び材料として利用できる出口を探す。この組み合わせが重要だとエコノロジーブレインは考えています。

TAKMITECの連続式熱分解技術と、エコノロジーブレインが取り組んできた再生材料・バイオコンポジット・炭化物利用などの素材開発を組み合わせることで、これまで焼却や埋立処分に頼らざるを得なかった材料について、新しい資源循環の可能性を検討します。

支援範囲

エコノロジーブレイン株式会社はTAKMITEC株式会社とともに、企業から排出される難処理材料について、次の流れでサーキュラーエコノミーの構築を支援します。

  1. 原料評価:組成、水分、形状、発生量、現在の処理方法を確認します。
  2. 熱分解試験:投入条件と温度条件を設定し、連続熱分解の適性を確認します。
  3. 生成物評価:炭化物、無機物、金属・ガラスなどの性状と分離可能性を評価します。
  4. 再利用用途の検討:バイオ炭、コンクリート、アスファルト、樹脂複合材料などへの用途を検討します。
  5. 設備導入:必要な処理能力、周辺設備、排ガス対策、運用方法を含めて導入を検討します。
お問い合わせ

廃棄物を「どう処分するか」から、「次に何へ生まれ変わらせるか」へ。

湿潤バイオマス、ミックスプラスチック、複合材料、FRP、熱硬化性樹脂などの処理・資源化でお困りの場合は、対象材料、発生量、現在の処理方法などをお知らせください。熱分解試験から生成物の用途開発、設備導入までご相談を承ります。